福井県大野市は2月8日、全国瞬時警報システム(Jアラート)機器を更新中に、市内や周辺地域などに大規模テロや地震発生を知らせる緊急メール6通を誤って送信したと発表した。
市には問い合わせなど100件以上の電話が殺到した。

 市によると同日午後3時45分ごろ、市内全域と勝山、福井市、池田町の一部地域の携帯電話、スマートフォンに
「大規模テロ情報。当地域にテロの危険が及ぶ可能性があります。屋内に避難し、テレビ・ラジオをつけてください」との速報メール(エリアメール)が送信された。
その後、震度5弱から7の地震速報5通が防災メール登録者1224人に次々流れた。
いずれも定型文として機器に登録されていた。

 市役所では業者がJアラートの機器を更新する作業中で、試験の際にプログラムを誤って選択したため各メールが送信されたという。

 市はメールとホームページで市民らに誤報を知らせたほか、国土交通省など関係機関に電話で報告。
石山志保市長は「多大なご迷惑をおかけし深くおわび申し上げる。今後このようなことがないよう徹底する」とコメントを出した。
住民からの問い合わせは大野署や各市町にもそれぞれ数件あった。

 最初のメールから誤報が伝えられるまで13分かかり、大野市内ではテロ対応として校舎を戸締まりし生徒の安全を確認した学校もあった。
市内の女性(71)は「小さな孫が歩いて外出しているし、どうすればよいのか気が気ではなかった。
今は何が起こるか分からない時代。あってはならないこと」と憤った。

「テロの危険」緊急メール誤送信
大野市、市民から電話殺到
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/793491