0973M7.74(茸)
2019/01/07(月) 19:47:19.33ID:iBDaPL/e0おさびし山の方が辛いぞ(笑)
「スナフキン…でも…」 
ムーミンは恥ずかしそうにうつむきます。 
しかしスナフキンは、ムーミンの肩を優しく撫でながら 
「おさびしやまの雪が溶けるのを見たことがあるかい?」 
ムーミンが思わず 
「おさびしやまの雪が?」 
と答えるやいなや、スナフキンの手がムーミンのしっぽを柔らかく撫でました。 
甘美な痺れに、ムーミンは思わず声をあげますが、階下のパパやママのことを思い出して、手を口に当てました。 
「ほら、もうこんなになってるじゃないか、ムーミンのおさびしやまが」 
ムーミンは体をよじって逃げようとするのですが、スナフキンの細くて鍛えられた腕につかまれて、逃げることができません。 
「ムーミン? おさびしやまの雪を溶かしてみるかい?」 
スナフキンがムーミンの目を見つめています。 
ムーミンもスナフキンの目を見つめています。 
二人の眼の中に、二人だけが映っています。 
ムーミン谷に、秋の風が吹いていました。