【火山性地震】/監視スレ\★80【富士山ほか】
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>>4 に追加です。 ※「マグマ噴出量(DRE)」と「見かけの噴出量」。 DRE(Dense Rock Equivalent)とは溶岩(マグマ)密度換算値のことで、これで表される噴出量を「マグマ噴出量」とも言う。 単位は体積のkm3にDREを付けてDRE km3やkm3 DREと表記される。 噴火の大きさは、噴火の本質物質であるマグマの噴出量(体積)で測ることが多い。 しかし同じマグマ由来の噴出物でも、火山灰や軽石、スコリアなど火砕物はマグマから著しく発泡して空隙が多い。 そのため見かけの体積が増しているが、それをそのままに求めた噴出量を見かけの噴出量と言う。 対して元のマグマの量に換算して求めた噴出量をDRE換算体積(マグマ噴出量)と言う。 なお、溶岩流や溶岩ドームはマグマがほぼそのまま出てきたものなので、DREもほぼそのままの体積で良い。 https://gbank.gsj.jp/volcano/eruption/explanation/description2.html 噴出量の項参照。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%99%B4%E7%81%AB マグマ噴出量の項参照。 参考までに火砕物主体の噴火の場合、DREは見かけの噴出量の1/3〜1/2強程度になる。 マグマ噴出量(DRE)と見かけの噴出量の関係を分かり易く例えると、降水量と降雪量の関係に似ている。 雪は雨粒より空隙が多いので1m(1000mm)の降雪量でも、溶かして降水量に直せばずっと減るという具合。 よって、降水量と降雪量を比較する場合は、降雪量を降水量に直してから比較する。 火山噴火の場合も防災目的ならともかく科学的に比較する場合はマグマ噴出量(DRE)に統一した方が良い。 ■富士山のフルパワー(過去の最大規模噴火)を1とした場合の、各火山のフルパワー比較 は、富士山の歴史時代最大噴火を1として他の火山の過去最大規模(級)噴火を主に「見かけの噴出量」で比較したもの。 よって、それを「マグマ噴出量(DRE)」で統一。 火山名 マグマ噴出量(DRE km3) 年代 ※備考 富士山 1.31 864年 ※貞観噴火 富士山の歴史時代最大噴火 雲仙岳 0.24 1990年 ※江戸時代の島原大変肥後迷惑の時よりマグマ噴出量は多い セントへレンズ 0.25 1980年 ※他に山体崩壊量0.776〜2.8km3 北海道駒ヶ岳 1 1640年 榛名山 1.2 4.9万年前 ※山頂部に小型のカルデラ(榛名カルデラ)を形成 池田湖 1.28 6400年前 ※池田カルデラ(池田湖)を形成 有珠山 1.5 1663年 樽前山 1.6 1739年 ※火砕流が最大10km範囲に到達 今の千歳空港付近で1mの降灰 赤城山 2 4.4万年前 ※山頂部に小型のカルデラ形成 園芸で使う鹿沼土はこの時の噴出物の一部 十和田湖 2.27 915年 ※日本の歴史時代で最大の噴火 火砕流が20km先に到達 ベスビオ 2.5〜4 79年 ※火砕流堆積物と軽石で10km離れたポンペイ埋没 霧島山 2.9 4.5万年前 ※大浪池火山 ほぼ同年代のイワオコシ軽石(0.38)を含むと3.28 富士山 4 1.17万年前 ※三島溶岩流の噴火 本当の富士山の過去の最大規模噴火はこの噴火 キラウエア 4 1983年〜 ※2018年現在も続く2012年までの噴出量 同火山最近500年で最長噴火 ピナツボ 4〜4.8 1991年 ※世界平均気温が0.4℃低下 2年後の日本では米不足 浅間山 4.38 1.6万年前 大雪山 5.12 3.8万年前 ※小型のカルデラ(御鉢平カルデラ)を形成 摩周湖(摩周カルデラ) 5.28〜10 7600年前 摩周カルデラ(摩周湖)を形成 箱根山 5.6 6万年前 ※横浜まで火砕流に飲み込まれた 桜島 6.6 1.28万年前 九重山 7.2 5.4万年前 クラカタウ 10 1883年 ※史上最大爆発を伴い衝撃波は地球4〜7周 フランスにも届く巨大津波も発生 ラキ(アイスランド) 15 1783年 ※北半球平均気温が1℃低下で日本では天明の大飢饉の一因 十和田湖(十和田カルデラ) 20.34 1.55万年前 ※青森県の大半を火砕流が焼き尽くす 御嶽山 30〜50 10万年前 ※この火山灰層の上から噴出物堆積が始まる富士山の年齢推測に役立つ サントリーニ 30〜60 紀元前1610年 ※アトランティス伝説の元ネタ説 タンボラ 50 1815年 ※歴史時代世界最大噴火 翌年世界平均気温が1.2〜1.7℃低下(夏のない年) 霧島山(加久藤カルデラ) 50 32万年前 クレーターレイク 50〜58 7700年前 屈斜路湖 84 12万年前 薩摩硫黄島(鬼界カルデラ) 96.8 7300年前 ※南に向かった火砕流は屋久島の宮之浦岳(1936m)をほぼ覆う 有珠山(洞爺カルデラ) 99.6 11万年前 樽前山(支笏カルデラ) 139.5 4.4万年前 ※火砕流が札幌を飲み込んで日本海に到達 阿多カルデラ 188 10.5万年前 桜島(姶良カルデラ) 300.8〜400 2.9万年前 ※火山灰分布は非常に広範囲で台北やハルビンやハバロフスクでも検出 阿蘇山(阿蘇カルデラ) 384 9万年前 ※火砕流が九州の4分の3と山口県を焼き尽くす タウポ湖 530 2.65万年前 ※見かけの噴出量は1170km3で今のところ最新のVEI8クラス イエローストーン 2500 210万年前 トバ 2800 7.3万年前 ※当時の人類が1万人程度まで減少(トバ・カタストロフ理論) ラガリータカルデラ 5000 3000万年前 スーパープルーム 4000000 2億5千万年前 ※シベリアトラップ 地球史上最大級の噴火で生物の約95%が絶滅 元の表にある火山でもDREの情報がない噴火は割愛。代わりにいくつか有名火山噴火を追加。 また、元の表のイエローストーン以上のカルデラ噴火は既にDRE値で、如何にこれらの噴火が大きかったか分かる。 日本の歴史時代(およそ1500年前以降)の噴火を比較 順位 火山名 噴出量 年代(全て西暦) ※備考 1、十和田湖 2.27 DRE km3 915年 2、桜島 2 DRE km3 1779年 ※安永噴火 3、樽前山 1.6 DRE km3 1739年 4、桜島 1.5 DRE km3 1914年 ※大正噴火 4、有珠山 1.5 DRE km3 1663年 6、富士山 1.31 DRE km3 864年 ※貞観噴火 7、樽前山 1.1 DRE km3 1667年 8、北海道駒ヶ岳 1 DRE km3 1640年 9、榛名山 0.99 DRE km3 594年頃 ※記録した古文書が無いため年代に幅 10、浅間山 0.95 DRE km3 1108年 ※天仁噴火 11、桜島 0.77 DRE km3 1471年 ※文明噴火 12、新島 0.73 DRE km3 886年 13、富士山 0.7 DRE km3 1707年 ※宝永噴火 14、神津島 0.66 DRE km3 838年 15、浅間山 0.57 DRE km3 1783年 ※天明噴火 16、西表島北北東海底火山 0.4 DRE km3 1924年 16、榛名山 0.4 DRE km3 492年頃 ※記録した古文書が無いため年代に幅 18、桜島 0.27 DRE km3 764年 ※天平宝宇噴火 19、伊豆大島 0.25 DRE km3 1100年頃 ※記録した古文書が無いため年代に幅 20、雲仙岳 0.24 DRE km3 1991年 21、有珠山 0.21 DRE km3 1853年 22、北海道駒ヶ岳 0.2 DRE km3 1929年 22、樽前山 0.2 DRE km3 1874年 ※他に摩周湖で1000〜900年前頃に1.8〜2.76 DRE km3の噴火があったとされる。 ※1888年の磐梯山は新たな噴出物は出ず、水蒸気噴火をきっかけとした山体崩壊(崩壊量0.5〜1.5km3)のみなので除外。 ※2013年の西之島は2015年7月時点で0.16 DRE km3だが、小休止を挟んで継続中なので更に増える。 ※順位表は0.2 DRE km3以上の噴火を取り上げたが、資料をざっと漁っただけなので他に見落としがあってもご容赦を。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
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