>>81続き

(2) 統一協会は全財産を奪います。

 統一協会がこのような勧誘をする目的は、勧誘対象者(以下、「ゲスト」といいます。)から全財産を奪うこと、ゲストを統一協会の信者に仕立てて将来は加害者、勧誘する側に立たせることにあります。

 ゲストは、人生について勉強するところですと言われて、毎日のようにビデオセンターでの講義を受けるように仕向けられます。
 先祖供養をしなければ良い人生を送れない、先祖供養の方法を勉強しなければいけないと言って、統一協会の信者が先生役となって行う家系図講演会に誘われるゲストもいます。

 こうした講義の中で、ゲストたちは、統一協会であること、統一協会の教義であることを知らされないまま、「あなたの先祖は因縁のために暗い地獄で苦しみ助けを求めている」、
 「因縁をはらって先祖を救い出してあげなければ、あなたの家系は衰退して途絶えてしまう」、「先祖を救わなければ、あなたやあなたの子孫はとんでもない災難にあう」などと、先祖因縁の恐怖感を植え付けられ、
 統一協会の教義を教え込まれていきます。
 同時に、財産には人々の恨みが残っていて強い因縁があり、これをはらわないと先祖を救うことができない、財産についている因縁をはらうと言って、ゲストの所有財産を報告させます。

 統一協会信者は、ゲストに対し、このような教え込みをするのと並行して、念珠・印鑑・大理石の壺・高麗人参濃縮液・着物・絵画・宝石などの高額な商品を売りつけていきます。

 ゲストに先祖因縁の恐怖を植え付けることに成功すると、「因縁をはらうためには、あなたの大事な物をすべて天に捧げなければならない」などと言って、長時間にわたり執拗に献金をするように説得を繰り返します。
 この結果、所有するすべての不動産を売却させられ、一人で100億円とか200億円の献金をさせられたゲストもいます。
 すべての資産を献金させられた後、絶望して自殺をしてしまった方も数多くいます。すべての財産を献金させられた後に、さらに、高利の金融機関からの借金を指示されるゲストもいます。

 不動産など多額の財産を所有するゲストについては、数カ月の「教育」計画を立てて、その財産をすべて献金させるように仕向けますが、
 ただちに献金を迫ることが難しい場合、「私たちが必ず責任を持って返済しますので、天のためにお金を貸してください」と嘘を言い、不動産を担保に金融機関から借金させてこれを提供させます。
 統一協会は、返済をするつもりはありませんので、その後は、このゲストにたくさんの信者を日常的に貼り付けてゲストの行動を監視してコントロールし、先祖の因縁の恐怖感をあおり続けます。
 そして、霊界のことを見通す能力を持つとする霊能師役の信者が、ゲストに対し、「借金を返せというのは財産に執着していることで罪である。あなたの先祖はこのお金を天に捧げることを望んでいる。これに逆らえば、
 あなたの先祖は今後もずっと地獄で苦しみ続けることになる」などと脅迫し、借金を献金に切り替えるようにさせるのです。

 こうして、統一協会は、狙いを付けたゲストに対し、統一協会の教義を教え込む「講師」、先祖の因縁等の不安や恐怖をあおって献金や借金を説得する「霊能師」あるいは「先生」、
 日常の相談にのって不安・苦情のなだめ役となる「お世話係」、最初にゲストを統一協会に誘いその後もゲストを励ます「霊の親」、これらの信者を束ねて目標達成の指揮をする「タワー長」。
 このような周到かつ組織的計画と役割分担をもって、すべての財産を奪っていくのです。

 1987年に、統一協会による霊感商法が社会問題化するまで、統一協会は、ゲストに対し、数十万円の印鑑・念珠をまず購入させ、次に数百万円から数千万円の大理石壷・多宝塔・釈迦塔を購入させ、
 さらに1本8万円の高麗人参濃縮液を数十万円から数億円購入させるというコースが典型でした。
 しかし、霊感商法が社会問題化した1987年以降は、大理石壷・多宝塔・釈迦塔を購入させることが難しくなり、その代わりに着物・宝石・絵画を購入させたり、献金・借金の強要による資金集めが主流となっています。
 最近再び大理石壺を天運石と称して売っています。
 家の中の悪霊を吸いとってくれるので韓国の清平(チョンピョン)という所にある修練所でお祓いしてもらうと言って、統一協会に深入りさせています。