「震度5弱の地震、神城断層南側が動いたか 県内研究者ら」
5月13日 信濃毎日新聞

県北部で12日午前に発生した最大震度5弱の地震について、県内の複数の研究者は、2014年11月に
長野市や上水内郡小川村などで震度6弱、北安曇郡白馬村などで震度5強を観測した地震の震源となり、
大町市から同郡小谷村に至る活断層「神城断層」の南側の断層が動いたとの見方を示した。一方、気象庁
は同日の記者会見で、今回の地震が14年に起きた地震の余震の活動域内で発生した―としつつ、「現時
点で関係性については分からない」とした。

 信州大の塚原弘昭名誉教授(73)=地震学、千曲市=は、今回の震源が神城断層の南側延長上にあっ
たと推測。14年の地震と同様、断層面が押されて上下に地盤がずれる「逆断層型」で、水平方向にずれる
「横ずれ」も多少起きたとの見方を示した。

 神城断層は、日本列島のほぼ中央部を多数の活断層が連続する「糸魚川―静岡構造線(糸静線)断層
帯」の最北部に位置。塚原名誉教授は「今回動いた断層も糸静線と無関係とは言えず、注意を要する」と話
す。 (続く)