「拉致被害者を見捨てるな!」松本京子さんの実兄が官邸の対応を大批判(FRIDAY)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180517-00010000-friday-soci
5/17(木)

「韓国やアメリカなど、周りばかりが言ってきているが、なぜ日本は、直接言ってこないのか」

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は拉致問題についてこう発言したという。これまで、「最重要課題」と位置付けて交渉を重ねていると思われていたが、この指摘によって、安倍政権が拉致問題解決に向け十分な働きかけを行って来なかったことが露呈した形だ。

「もう帰るのか!」
 4月22日、「拉致被害者家族会」や「救う会」、拉致議連などが開いた『政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会』に出席した安倍晋三首相。
「即時帰国に向け北朝鮮への働き掛けを一層強化する」「私が司令塔となって全力で取り組む」と勇ましく言い放った。
 そして、そそくさと会場を後にしようとした首相に浴びせられたのが――「もう帰るのか!」というヤジだった。蓮池薫さんの兄・透さんはこうツイートしている。「司令塔? この期に及んで。どうやって?」。
 拉致被害者家族たちのホンネだろう。

安倍首相が第2次政権を成立させたのは’12年12月。「この内閣で拉致問題を解決する」と豪語したが、拉致問題は1ミリも進展していない。
’14年5月、日朝協議によって「ストックホルム合意」がなされ、北朝鮮側は再調査を約束したが、
かねてから「安倍さんは拉致問題を利用して総理大臣になった」と公言している蓮池透さんはこう打ち明けている。

「安倍首相は圧力をかけることも、検証もせず、拉致被害者家族に『再調査なんかしても意味がない』とまで言った」

 安倍政権による、あからさまな「拉致利用」が露見したのは今年3月。予算委員会で佐川宣寿・前国税庁長官が証人喚問される直前のことだ。

「突如、『北朝鮮が拉致被害者の田中実さんと金田龍光さんが時期未定ながら北に入国し、平壌(ピョンヤン)で暮らしていると認めた』という情報がリークされたのです。
実は北朝鮮が田中さんと金田さんの入国を日本政府に伝えたのはストックホルム合意の直前。こんな重要な情報を安倍政権は4年近くも隠し、政権のピンチにあわせて公開したのです。
目くらましになるとでも思ったのか……」(全国紙社会部記者)