トランプ訪日生中継のアホらしさ この政治ショーには裏がある 大国のトップをお迎えした卑小な国の熱烈歓迎を世界中はどう見たか 
安倍サマのためのNHKが主導した政治ショーによってかき消された危ない狂犬大統領との蜜月リスクと基地と自衛隊、通商交渉を巡る恐るべき代償の懸念(日刊ゲンダイ)
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トランプ訪日生中継 異様な政治ショーの裏に何がある? 2017年11月6日 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217065

あまりにバカバカしく、おぞましい政治ショーだ。

5日午前10時半過ぎ、東京の米軍横田基地に降り立った米国のトランプ大統領。就任後初の来日とはいえ、日本のメディア報道は異常だった。NHKは大統領専用機「エアフォースワン」の到着から生中継。
大統領専用ヘリで埼玉県川越市のゴルフ場「霞ケ関カンツリー倶楽部」に移動して、安倍首相がクラブハウス玄関で出迎えるまでを公共放送が延々と流していたのである。
まるで宗主国の王様を迎えるかの騒ぎぶりだ。

「日本の属国化をまざまざと見せつけられた思いです。まず、大統領専用機が日本の空港ではなく、米軍基地に着いたことは、主権国家としてどうなのか。なぜ、誰も異を唱えないのでしょう。
14年にオバマ前大統領が訪日した際は羽田空港を使っていました。公式な訪問なのだから、米大統領といえど通常の空港から入国すべきではないでしょうか。
主権を踏みにじられても文句ひとつ言わず、過剰なおもてなしで米大統領にゴマをするだけの日本外交は、もはや国辱的です」(元外務省国際情報局長の孫崎享氏)

霞ケ関カンツリー倶楽部では、プロゴルファーの松山英樹選手を交えて9ホールを回った。安倍は「DONALD&SHINZO MAKE ALLIANCE EVEN GREATER」(同盟をより偉大に)と
刺繍されたゴルフキャップを用意し、つばの部分にお互いがサインをして蜜月ぶりをアピール。これをメディアが垂れ流す。
2人の親密ぶりを「唯一無二の信頼関係」「強固な日米同盟」と盛んに持ち上げて、ハシャいでいるのだ。

■PRに完全協力の大本営垂れ流し
安倍にとって、米国との蜜月関係をPRするメリットは大きい。それが外交の最重要課題でもある。米国の後ろ盾さえあれば安泰だと考えている。だから1年前も、
大統領選に勝利したトランプの元にいち早く駆けつけ、忠誠を誓った。現在の北朝鮮危機に対応するためには米国との強固な同盟関係が重要だと訴え、先の衆院選も大勝した。
今回もその延長で、NHKをはじめとするメディアが、政権の思惑に完全協力している。だが、こういう大本営は危うい。何か裏があると、直感的に気づいている国民も少なくないはずだ。

「トランプ大統領との蜜月関係そのものが外交目的のようになっていますが、両国首脳の親密な関係が手放しで喜べる状況なのかは疑問です。トランプ大統領は、国内ではロシア疑惑などを抱え、支持率が低迷している。
国際的な評価も芳しくなく、G20首脳の大半が距離を置いています。
特に、北朝鮮に対して武力行使を示唆するトランプ大統領に対しては冷ややかな意見が多く、制裁強化を『100%支持する』と言っているのは日本だけなのです。
これほど好戦的で問題の多い大統領に盲目的に追従し、熱烈歓迎する日本は、国際社会からすれば、極めて異常に見えるでしょう。
北朝鮮情勢を持ち出されると感情的に反応し、思考停止に陥りがちな日本人は『トランプ大統領のような強い人と一緒にいれば安心』と思ってしまうのかもしれませんが、
本当に米国と一蓮托生でいいのか。そのリスクについても考える必要があります」(孫崎享氏=前出)

国民に対して北朝鮮の危機をさんざん煽っておいて、当の本人は超名門クラブで接待ゴルフ。政治ショーに巻き込まれた松山選手も気の毒だ。それが国益になるならいいが、蜜月アピールの見返りに、
どんな代償を払わされるか、分かったもんじゃない。