F-14「トムキャット」をはじめ、軍用機から発展した可変翼という技術ですが、最近開発された機種で採用されたという話は聞きません。なぜ衰退してしまったのでしょうか。

そもそも可変翼とは? 実用化とその歴史
 その前に、そもそも可変翼とはどのようなものなのでしょうか。

 航空機はジェットエンジンの登場によって、より早いスピードで飛行することが可能になりました。
そして主翼には、空気抵抗の少ない後退角を持たせた「後退翼」が登場します。
後退翼は高速飛行には適していますが、直線翼に比べると離着陸時や低速時の安定性が劣ります。
そこで、高速性と安定性を両立させるために、状況に応じて主翼の角度を変え飛行特性を変化させる可変翼が登場しました。

 可変翼の開発は、第二次世界大戦のナチスドイツにまで遡ります。


可変翼はその後、1960〜1970年代に流行しアメリカ空軍の爆撃機B-1やソ連の戦闘機Mig-23やSu-24、
イギリス軍のトーネードなどに採用され、軍用機の新しい技術として定着するかに思えましたが、やがて時代の流れで衰退していきます。

 可変翼が開発された当時は、戦闘機は速度競争の真っ只中にあり、各国はより速く飛べる技術の開発に心血を注ぎましたが、
やがて戦術の変化やマッハ2を超えるような超音速が実用性に乏しいことを理由に高速化を追い求めなくなり、
結果、可変翼の特性である高速性と低速性の両立をさせる必要が薄れました。
そして新型のエンジンやコンピューターによる機体制御が進むと、可変翼を使わずとも運動性能を向上させることが可能になりました。

F-14「トムキャット」の可変翼 なぜ最新機種で採用されていない?
http://news.livedoor.com/article/detail/13522769/
http://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/6/a/6a261_1438_3d440bebeeb45245e5fcc16efd0f3cca.jpg
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