「第3段階のAI革命で起きること」

 生成系AIの革命も、AIが進化する過程の一部に過ぎません。インプットとアウトプットができる脳はあっても、その司令を受けて動く手足=ロボットや機械と明確にはつながっていないのが現状です。

 今後、手足までつながるようになれば、製造、ロジスティクス、農業、介護など、あらゆる産業に与える影響は計り知れません。このときインダストリー・ナレッジの重要性が増すため、ChatGPTのようなAIもまた大きな役割を担うことになるでしょう。

「日本の得意分野を発揮できるチャンス」

次の革命に不可欠な手足の部分は、これまで日本が得意としてきた産業です。日本の国力低下を心配する声が高まっていますが、AI技術の進展が潮目を変えることになるのではないかと期待しています。

 また、日本は少子高齢化、人口減少の局面がしばらく続きます。働き手が少ない中で社会を維持していくためにも、AIによって制御されるロボットや機械は欠かせない存在であり、窮地の日本を救う切り札となるでしょう。