「競争レベルが上がり、子供にとって重荷に」
 近年、ただでさえ中学受験をする日本人も増えており、競争は加熱する一方だ。
「受験ノウハウの蓄積でメソッドが確立されており、競争レベルが上がりすぎているため、子供の負荷が増えています」(おおた氏)
 受験向けの学習塾はレベルが高いため、多くの人が家庭教師もつけている。塾代などの教育費が年間150万円にも及ぶ。なぜ中国人はそこまでして日本の名門校にこだわるのだろうか。受験を経験した中国人に話を聞いた。
   学歴がないと生きていけない!
「『学歴がないと生きていけない』が口癖でした。学歴に対する考え方は、周りの日本人の友達の母親と比べて圧倒的に厳しく、母からは『日本で進学する以上、中国でも知名度の高い大学、有名大学でないと入る意味がない』と言われました」
 横浜で貿易会社を営む50代の中国人男性は、長男と次男が巣鴨中学に入学した。
「2人ともサピックス+家庭教師で、各々小学校高学年の頃は年間で150万〜200万円かかりました。私の家系は代々医者なので、医学部進学に定評のある巣鴨中にしました。2人には立派な医師になってほしいですね」
中学受験をする中国人は今後、ますます増えそうだ。
「日本の学校でも、ライバルは日本人だけじゃないということ。最近はあまりに過熱しています。日本人にしても中国人にしても、もっと冷静になってもらいたい。中学受験なんかで人生が決まるわけないのですから」(おおた氏)
 名門校が中国人子女だらけになる日が来るかも!?