2023/02/22
「人口の崖」が特に深刻な東アジア諸国、なぜ?(1)
http:
//japan.hani.co.k●r/arti/international/45985.html
「少子化危機」世界ワースト10に6カ国が集中 強固な「儒教文化」作用が共通点
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孔子が死んでこそ国が生きる

 台湾の英字新聞「台北タイムズ」は16日、台湾を含む東アジア諸国の出生率が低いのは、養育費や住宅価格の高さなどの経済的な要因だけでなく、この地域の強固な「儒教文化」が作用しているからだと指摘した。この文化圏では、子育てと家事を特定の性別に押し付けた結果、女性のキャリア断絶現象が発生し、それに伴い出産を忌避するという現実が現れているというのだ。
 国際的な人口専門ジャーナルも、少子化危機に見舞われている東アジア諸国が共通して「儒教文化圏(Confucianism)」に属していることに注目している。...学者たちは、そのためこの地域には性に関する道徳的厳格主義▽厳格な性役割の区分により、一方の性に集中する子育ての負担▽社会的成功を重視する立身出世文化▽科挙制の伝統にもとづく学歴主義▽暮らしの満足度より勤勉誠実を強調する社会の雰囲気など、出生率が低下せざるを得ない「固有の特徴」があると指摘する。
 台湾国立中央研究院の人口統計学者の鄭雁馨博士は、「東アジアの超少子化現象:儒教とその不満」(2020)と題する論文で、東アジア社会の独特な家族形成パターンと少子化の関連性を説明した。...
 同氏はさらに学歴主義(credentialism)を、少子化を招いた社会の主な特徴だと指摘した。科挙制度の伝統によって、儒教文化圏では多くの人々が試験準備と資格確保のために若い時期を過ごす傾向がある。学問的成就と立身出世を最も重要な人生の目標と教えているため、多くの人々が人気の高い少数の職場や職位を得るために若い時期に激しい競争に苦しめられることになる。そのため、結婚と出産というライフサイクルの課題は後回しにされてしまった、というのが鄭博士の見解だ。