部活動の地域移行が話題に上がっているが、ネットなどに揚がっている記事を見ていると、1つ気になることがある。

 それは、地域移行になると、入会費などがかかるので、お金が今までよりかかるとかを問題点にしている意見だ。

 それは、指導者に手当が発生するからとする記事が多い。
 もちろん、それもある。部活動が教員の実質的定額残業労働による犠牲によるということは確かにある。

 しかし、そればかりではない。現役教員としては言いにくく、声を表立った言えないことがある。
 部活動には用具や大会参加の旅費、県大会、地方大会、全国大会やへの遠征費がかかる。それは、部員から集める部費だけでまかなわれてききたものではないということだ。
 生徒会費、PTA会費、後援会費として、生徒から集めたお金も部活動に支出されている。

 それなら、生徒から集めたお金を生徒に還元しているだけだろといえかもしれない。
 でも、実はそうとも言えない。それは、それらのお金は部活動に入っていない生徒からも同じように集められているお金だから。

 私は、以前、全国大会に複数の部活動が出場する部活動の盛んな学校で生徒会の担当をしていたことがある。
 部活動の顧問の教員は、部員のためにとしばしば生徒会費や後援会費を増額して遠征費の負担を求めてきたが、私は反対した。
 顧問の教員の論理は、全国大会に行く生徒は学校のために行くのだ、全国大会に行けなかった生徒や部活動に入っていない生徒は自分が悪いのだからそれに協力するのは当然だということだ。
 しかし、部活動に入っていない生徒は貧しい家庭の生徒がいる。アルバイトをしないといけないので、結果的に部活動をやりたくてもできないのだ。

 つまり、部活動は貧しい家庭から搾取して、豊かな家庭の生徒に還元しているシステムなのだ。

 私は、部活動を学校から排除し、生徒会費、PTA会費を大幅に減額し、後援会費を廃止すべきだと思っている。