新型コロナに関連するとみられる、川崎病と似た症状の報告例が欧米で小児に相次いでおり、保護者たちから「本当に大丈夫なのか?」と不安な声が上がっている。

川崎病とは、4歳以下の乳幼児に多く、全身の血管に炎症がおきて、高熱、イチゴ舌、発疹などいろいろな症状が出る病気のことだ。川崎病の原因としては、菌やウイルスの感染、なんらかの環境物質による刺激などがいわれているが、今のところその原因は特定されていない(国立成育医療研究センターサイトより)。





この点については、増田先生から「子どもで極めて稀な現象であり、現時点ではウイルスとの関係性についてまだ解明されていない。疫学調査はまだ十分にされていないが、必要以上に神経質になる必要はない。過剰な心配や防御は、子どもの精神面に影響が大きくなる。柔軟に対処していくことが必要」とのアドバイスをもらった。

また、5月7日、日本川崎病学会は「今年2〜4月の川崎病の発生状況、重症度についてヒアリング調査したところ、川崎病の患者数、重傷患者ともに、平年並みか減少した施設がほとんどだった。また、疑い例を含む小児の新型コロナ感染者は全て軽症で、欧米て゛報告されているような川崎病類似の重症例、
川崎病と 新型コロナとの合併例も確認されなかった」との声明(※1)を出している。
※1:http://www.jskd.jp/pdf/20200506COVID-19_and_KD.pdf

これからの季節、熱中症のリスクは想像以上

熱中症については、すでにスポーツ庁が体育の授業でのマスクは不要としており、運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクを挙げている。

以下のアドバイスも参考にしてほしい。
「息を吐きだすことは熱を体外へ逃がすことでもあります。暑さの中、運動時のマスクなどはとても危険だと考えます」(日本小児科医会)

「子どもは、ご飯を食べて、遊んで疲れてお腹が空いて眠るという生活リズムの中で、成長していく。自粛生活で運動機能や体力が落ちている可能性がある。暑い夏に体が慣れないうちに、マスク着用で遊んだり運動したりすれば、脱水を起こしたり、熱中症になることは十分考えられる。少しずつ暑さに慣れていくことも大切、無理はさせないようにしたい」(増田先生)

なお、スポーツ庁の「学校の体育の授業におけるマスク着用の必要性」(※2)については以下に詳しく書かれている。
※2:https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/hakusho/nc/jsa_00011.html






マスクで表情が見えず、悪化してからでないと体調の変化が気づきにくい場合も。photo/iStock


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