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北欧では寝たきりや胃瘻患者が少ないって本当?その理由は?【QOLを重視した人生観や医療費削減の方針などのため】

2007年に,スウェーデン(ストックホルム)の高齢者介護施設を見学しました。日本のように人工栄養で延命され,寝たきりになっている高齢者はいません。案内してくれた老年科医師は,「スウェーデンでも高齢者が食べられなくなると点滴や経管栄養を行っていましたが,ここ20年のうちに行わなくなりました。今は,点滴や経管栄養を行わず,自然な看取りをします。私の父もそうして亡くなりましたが,亡くなる数日前まで話すことができて,穏やかな最期でした」と話しました。点滴もしないことに驚くと,「ベッドの上で,点滴で生きている人生なんて,何の意味があるのですか」と,逆に質問されました スウェーデンで終末期高齢者に濃厚医療を行わない最も大きな理由は,このようなQOLを重視した人生観が形成されているためだと思います。また,終末期高齢者に人工栄養を行うのは,非倫理的(老人虐待)という考えもあります。宗教との関係について同医師は,「昔は人工栄養をしていたことから,宗教は関係ないはずです」と言っていました。