【待遇改善こそ最優先で】
「多忙だ」と言われている先生の働き方を改善しない限り、前倒ししただけでは、学生は集まらないと考える方も多いと思います。
学生たちはどのように考えているのでしょうか。
愛知県総合教育センターが県内の6つの大学で教職課程を履修する学生を中心に行ったアンケートで、
以前は教員を希望していたが、現在は希望していないと答えた人に理由を尋ねました。

▽「他にやりたい仕事が見つかった」と答えた人が66.6%で最も多かったのですが、
次に
▽「休日出勤や長時間労働のイメージ」が64.1%
▽「職務に対して待遇(給与等)が十分でない」が54.7%となり、
長時間労働や処遇に関するネガティブな印象を持っていることがわかりました。

実際に文部科学省が行った教員の勤務実態調査の結果をみても、
国が残業の上限として示している月45時間を超えるとみられる教員は中学校で77.1%、小学校で64.5%に上っており、
依然として長時間勤務の教員が多い結果となりました。

そこで文部科学省では若者から選んでもらえる職業になるように、
現在、
▽残業代が出ない代わりに教員に一律に支給されている「教職調整額」の見直しや
▽中学校の土日の部活動を民間のスポーツ団体などに委ねる「働き方改革」、
それに
▽学級担任など、仕事の内容に応じた新たな手当を創設する「処遇改善」などをセットにして議論を行っています。
文部科学省では来年度から3年間を「集中改革期間」と位置づけ、給与体系の改善を行うほか、
働き方改革についてもスピード感を持って進めていくとしています。
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/485116.html