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2006/01/28 朝日新聞社説への疑問

暴徒に襲われた上海日本領事館(2005)
『日中対話 政治家の姿を見たい』という朝日新聞の社説(2006年1月11日)を読んで開いた口が塞がりませんでした。
『北京での日本中国局長級会議で、中国側が日本のメディアが中国の否定的な面ばかりを報道している。良い報道がなされるように中国はメディアを指導している。日本政府も指導すべきだと述べた』(赤字)と書かれていました。
他国に対して報道規制を要求するとは、さすが民主主義の基本ルール「自由な言論報道」を理解していない一党独裁国家だと思いました。
つい昨日の新聞(Japan Times 2006/01/27)にインターネット検索のgoogleが、
中国市場参入の条件として、中国政府から「台湾独立」や「法輪功」、「ダライラマ」などはキーワード検索出来ないようにせよと圧力を受け、googleが自主的に検閲して政治的に問題になりそうな語句を削除している、と書かれていた記事を思い出しました。

話を戻してもっと驚いたのは中国の報道規制要求に対する朝日新聞の論調です。『日本の一部メディアに眉をひそめるような感情的な中国攻撃があるのは事実だ』(赤字)と書いてあるのです。
その原因となった中国の反日政策はさておいて、日本のどのメディアのどんな記事を指しているのか、具体的にハッキリ言わない(言えない)のは、自分の主張に自信がないからでしょう。
その後に『中国でも環境汚染などで、当局を批判する報道が出てきた。自由な言論は民主主義の根幹であることを改めて指摘しておきたい』と書いてありますが、こうなると支離滅裂です。
「日本も自由な言論」を規制しろという中国の言い分をそのまま載せて、「日本のメディアは偏っているのでそう言われても仕方ない」みたいな言い方をして、「当局を批判する報道が出ている中国は民主国家だ」とスルっと論旨をすり替え、
最後は『日中友好のために(日本の)政治家の姿の見えないのは寂しい限りだ』(赤字)と責任転嫁する結論付け、まるで中国当局のスポークスマンではありませんか?
まさか朝日新聞て「人民日報」の日本語版じゃないですよね? (赤字の部分が朝日新聞社説からの引用です。)