十五日間、今年に入ってからは七五日目
一日だって同じふんたはいない
真横に力士が落ちてくるような事態がなくたって……とりあえず無事そうで何よりだ……新しいふんたがそこにいる
毎日、毎日、俺の描いた幻は陳腐化する
足元に積み重なっていたふんたの屍など、もう何の意味もない
でも明日からはまた変わらない姿をしばらく夢見ることになるんだろう
夢見て、生み出して、愛して、傷付けて、抱き締めて、壊して、また夢見て
高揚の後に襲いかかる虚無を癒すために繰り返す
ずっと、ずっと
このサイクルに本物のふんたはいないし、いなくていい
再来月、日々変わりゆくふんたの姿をどこかで眺められたなら、きっと十分なはずだから

十五日間お疲れさま、ふんた
今場所もありがとう、ふんた
どうか来場所までふんたが、彼の家族や仲間が、皆が無事でいてくれますように