土俵が掃かれている間、控に肩を並べる行司
ふんたの隣のもうひとりになりたいと思う
土俵際から絡れ外へと転げる力士
ふんたの膝に落ちてみたいと思う
体温を感じられるほどすぐ近くまで行けたなら
場内とカメラの向こうにある無数の目を忘れてしがみついてしまいそうだ
必要な目は白黒ふためくふんたのものだけ
視線が交わった瞬間すべてが止まればいい
本当はそんな大胆さすらなく
ふんたの熱が伝わっただけで身をすくめてしまうんだろうけど
それを忘れないままひとりになって欲望をぶち撒けるのが精々なんだ

ところで、ふんた
今場所はずいぶん物言いが多いね?