力士は身体も気持ちも強いし見守るファンも心が強い
もしも足を引きずるふんたや倒れたきり立てないふんたや車椅子で運ばれるふんたを見たら一日中泣いてしまいそうだ
怪我を覚悟で土俵の上で戦う力士にもそれを裁く行司にも敬意を表する
なのにどうして俺は昨夜も鞭で打たれるふんたを想像して抜いてしまったんだろう
ふんたの白い皮膚に無数に刻まれた赤黒い腫れ
見開かれたままの両目には涙すら浮かばない
痛みと恐怖で縮こまったふんたのふんたがレモンジュースを垂れ流す
こんなことを言っても罪滅ぼしにはならないけれど
現実のふんたが苦しむなら夢の中にすべて集めて終わらない快楽に変えてしまいたい