冬季うつの足音が聞こえてくる
大好きなふんたのことを考えても勃たない日が続く
ただ目の奥がじんわり温まるだけ
でも、今、そう、今ふんたが土俵に立った
白い脚が、骨ばった手が、愛おしいあの声が、優しげな顔が、その佇まいが、
俺の心臓の凍った血を急激に溶かしていく
画面に手を突っ込んでふんたをさらってしまいたい
膝の上に抱きしめて唇を貪りたい
装束を剥がして首筋に噛み付いてふんたの頸動脈の鼓動を直に感じたい
やめて、と西方の訛りで諌める口を塞いでそのまま全身を味わいたい
もちろん最後は生クリームを飲み干し合うんだ
叶わない願い、おぞましい夢、なのに確かに漲る活力
これをふんたに感謝していいのだろうか
それでも言わせてほしい
ありがとう、ふんた
今場所も十五日間頑張ってね