フルームは神だと思っている。
7年ほど前の正月休みに両親とナイロビのフルーム実家(出走前のフルーム見世物小屋)に食べに行った時の話。
両親と3人で鉄板を囲んで食事をしているといきなりフルームが玄関から入ってきた。普通のボトルを使いながら。
フルームが「俺いつもの〜」と言って二階へ上がろうとすると、バルデはそのへんのコーナーですっ転び、ルドヴィグソンは胸に黄色い十字架の入った殺人死体になっていた。
ロペスモレーノに切り替えたアスタナの監督は「アルがあるわけあるかい。ないないない」とサインをしてくれた。
高校生達がフルームの母校SKY高の各賞ジャージでフルーム戦隊を作り隊だとわかったフルームは笑顔で会話を交わしていた。
そしてフルームは「またな〜」と二階に上がっていき、店内は静かになった。
私と両親はフルームの気さくさとかっこよさに興奮しつつ食事を終え、会計を済ませようとレジに向かうと、
バルギル(カズ妹)がテレビ画面のケルデルマンを指差しながら
「いやあいい走りじゃないか!数秒差で表彰台を逃さないよう祈ってるよ!」なんて抜け抜けと。
あれには本当にびっくりした。