ペットの猫が死んだ親友から「喪中葉書」が!「社会性身につけなさい」と忠告したら謝罪も連絡もしてこない、どんだけ非常識?

身内に不幸があり、年始のあいさつを控えるという場合、12月上旬までには喪中はがき(年賀欠礼状)を送ります。
最近では、犬や猫などのペットが死んだ際にも喪中はがきを出すという人も。
ペットの終活に悩み、深い傷を負う飼い主がいる一方で、家族同然のように扱うことには
「やり過ぎ」「理解に苦しむ」などの反発もあります。ペットの喪中はがきが届いたら、どうしますか?

昨年11月、30年来の親友A子から、続柄のない喪中はがきを受け取ったという「さあや」さん。
両親どちらかの逝去かと思い込み、A子に電話をすると、死んだのは飼っていた猫でした。
独身のA子にとって、その猫は「子どもであり、パートナーであり、同士でもある、かけがえのない存在」と聞いていました。

どれほど溺愛していたとしても、死んだペットを喪中の対象とする考えに抵抗感のあった「さあや」さんは、
「もうちょっと社会性身につけたほうがいいよ」と言って電話を切りました。それっきり謝罪も連絡もないA子との関係を案じ、
読売新聞の掲示板サイト「発言小町」で「皆様ならどう対応しますか?」と意見を求めました。

反響の大きかったこの投稿には約500件のレスが寄せられました。飼い猫の死に喪中はがきを出すことに、
「びっくり仰天」「変わった人」などの否定的なコメントもありましたが、ほとんどは、「送られてきても非常識とまでは思わない」
「私は喪中はがきを出さないけれど、ペットを失った悲しみは分かる」とA子に理解を示す内容でした。

2人の関係に踏み込んだ意見も多く、「友情はなかったのかも」「猫の死を個別に知らせたくなかったのでは」と親友という表現に疑問を投げかけていました。
「もうちょっと社会性身につけたほうがいいよ」という言葉に対し、「あまりにもひどい言い方」「なんでそんなに上から目線なの」
「あなたは寛容性を身につけた方がいいよ」と、ブーメランとなって「さあや」さんへ非難が集中しました。

そもそも、喪中の期間、喪中とする範囲に決まりはあるのでしょうか。
飼っていた犬や猫との死別による「ペット喪中」はおかしいのでしょうか。
葬儀ビジネス研究所主宰の吉川美津子さんに聞きました。

喪中の概念について、吉川さんは「期間や亡くなった人との関係について、決まりがなく曖昧です。
代々続く習わしや地域の習俗に基づいて、それぞれの家庭で決めることになります」と説明します。

1947年(昭和22年)に廃止されるまで、家族や親戚が亡くなった際に喪に服す期間を定めた「服忌令ぶっきりょう」という法律がありました。
この法律で示された服喪期間の目安は、本人からみた故人との続柄で異なり、父母「13か月」、夫「13か月」、
妻「90日」、子ども「90日」、兄弟姉妹「90日」、祖父母「150日」とされていました。

この服忌令の名残で、喪中の期間などを決めることも多く、喪中の対象とする範囲は一般的に2親等内の親族と言われます。

【0親等】配偶者
【1親等】父母、義父母、子ども
【2親等】兄弟姉妹、祖父母、義祖父母、孫、兄弟姉妹の配偶者、義兄弟姉妹、義兄弟姉妹の配偶者

喪中はがきを出すのは、配偶者、父母、義父母、子供、兄弟姉妹が亡くなった場合とされています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d59e1462a6623e738345605397ecb9cdee4f43c8