相談急増、無責任な餌やり控えて

4月にオープンした山形市動物愛護センター「わんにゃんポート」。
弱っている飼い主不明の犬と猫の保護や譲渡、取り扱いの助言を主に行っているが、9月までに猫の相談が犬の4倍以上に上っており、
そのうちふん尿に関する問い合わせが3割超を占めている。
同センターの担当者は「猫に無責任な餌やりは控えてほしい」と重ねて呼び掛けている。

センターによると、同月までの猫に関する問い合わせは444件(犬は99件)。
これは昨年度までこの行政事務を担った、県村山保健所の過去3年の1年間実績(山形市分。250〜300件)を既に超えている。
センターでは「保健所より身近な窓口になっているのではないか」とする一方で、猫の「ふん尿相談」の多さを口にする。
保護や譲渡のついでに行われた相談を含めれば、件数はさらに増えるという。

猫は犬より繁殖能力が高い上、飼い主による登録が法律で義務付けられる犬よりも身元が分かりづらい。
このため猫のふん尿に関する行政への照会は、全国的に多くなっている。

市内での主な事例は愛好家が野外にいる猫に餌を与え、居着いた猫が近くの民家の花壇や畑、砂利などに排せつしトラブルになるケースで、
センターでは自治会長の協力を仰ぎながら対応に当たっている。

松野尚副センター長は「野外の飼い主不明の猫に対しトイレを設置して餌の後片付けをし、
不妊・去勢も行う熱心な愛好家もいる」とするものの「トラブルにつながるような無責任、むやみな餌やりは控えてほしい」と語る。
吉田浩治センター長は、地域ぐるみでの猫の不妊・去勢処置を対策の一つに挙げ
「手術費の一部を市に助成してもらうことも前向きに検討したい」と話している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191222-00000003-yamagatan-l06