読売新聞

 東京医科大(東京)が医学部医学科の一般入試で、女子と3浪以上の男子受験者の合格者数を抑制していた問題で、臼井正彦前理事長(77)が担当課長に女子や浪人生の得点を減点する操作を指示した上で、「誰にも言うな」と口止めしていたことが、関係者の話でわかった。
大学を運営する学校法人のトップ自らが、秘密裏に不公正な入試を進めていた構図が浮かび上がった。

 同大は、一般入試をマークシート方式の1次試験(400点満点)と、小論文(100点満点)と面接による2次試験の2段階で実施。
関係者によると、今年の小論文では、すべての受験者の得点に「0・8」を掛けて減点した後、現役と1、2浪の男子には20点を加点。
3浪の男子にも10点を加点する一方、女子と4浪以上の男子については減点したままにする操作を行っていた。