評価のされ方というのは、見る側の要求や必要性などと無縁ではないため、
これが素晴らしいなどと明確に出来ないのが、芸術。
価値の与えられ方や時代背景によって作品や人物の評価は良くもなるし悪くもなる。
また、芸術をお金に換えるシステムが曖昧であるため、一生の仕事として
芸術家として生計を立てていくには、大学関係者になるか、画商と仲良くなるか、
経済的なバックアップをしてくれる人を見つけるとかしないと、到底不可能。
大抵のものは卒業した後で、大学の中と実社会とでは、
あまりにもギャップが大きすぎることを実感し、
いかに社会の実状と会わなくなってしまっている分野であるか
改めて気がつくことだろう。

はっきり言おう、絵は、時間さえ取れればどんな仕事しながらでも描ける。
芸術に関する知識や方法論は、あらゆるところから情報を手に入れられるし、
芸術はあらゆるジャンルの可能性を持っているものであり、
大学での美術が全てではない。
評価する側の需要に応じ切れなければ、出来損ないのレッテルを貼られるだけだ。

そして、この社会で生きていくためには、お金が必要。
汚い言葉に聞こえるかもしれないが、現実を直視し、
それでも尚芸術を目指すというのならば、貧乏と無知を覚悟で進んでいけ。