https://news.yahoo.co.jp/articles/9c26f69313c2836aaf0a606cbe4f06bffcbc9316?page=2
日本人の腸内細菌には、炭水化物を分解する菌がほかの国の人々より多いことが報告されています。
これは早稲田大学の服部正平教授らが2016年に科学雑誌『DNAリサーチ』に発表したもので、
日本人106人の腸内細菌叢を解析し、アメリカやフランス、ロシア、中国などの計11カ国の国民の平均的な腸内細菌叢データと比較しました。
日本人に一番多いのは「ブラウティア属」に分類される菌で、ビフィズス菌も他国より多くいました。
ブラウティア属の菌の特徴は、炭水化物に含まれる食物繊維や難消化性でんぷん、難消化性オリゴ糖をエサにして、私たちの体にとって有益な短鎖脂肪酸などを生み出してくれることです。

肉やエビ、卵、チーズなどに含まれるコリンやL-カルニチンという成分が腸内細菌によって分解されると、トリメチルアミン(TMA)という代謝物が生み出されます。
そして腸管から吸収されて血液中に入りますが、このトリメチルアミンの血中濃度が高いほど動脈硬化を引き起こしたり、心筋梗塞や脳梗塞などの心疾患系の病気の一因になったりするといわれます。
コリンはビタミンの働きを助けること、L-カルニチンは脂肪を燃焼する効果があることでも知られますが、とりすぎは禁物ということ。
どんなに体にいいものも「ばっかり食べ」は栄養の偏り、そして腸内細菌の偏りを生んで、弊害につながりかねません。これはどの食材にもいえることでしょう。