大腸がん転移は病気の初期段階で起きている可能性
2019年8月27日


多くの大腸がんは、原発巣の腫瘍が現行の検査で検出可能になるよりずっと前の段階で、原発巣から他の部位に広がっている可能性があると、新しい研究結果が示唆した。

ほとんどのがん研究者は、腫瘍の広がり(転移)が、典型的には病気の後の段階で起こると想定していた。
つまり、腫瘍が大きくなり、がん細胞に遺伝的な変化(遺伝子変異)が蓄積するにつれて、一部の細胞が原発巣から血流またはリンパ系に移動する能力を獲得し、体内の遠い場所に移動し、新しい場所で腫瘍を形成すると考えられてきた。

しかし、スタンフォード大学医学部のChristina Curtis博士のチームが発見したのはそうではなかった。
同じ患者の元々の腫瘍、つまり、原発巣にある腫瘍と、転移先にある腫瘍をゲノム解析し、コンピューター・シミュレーションをかけたところ、大腸がんは原発巣ができてから非常にすぐの段階で転移することがあるという結論に達したのだ。
しかも、大腸がんと診断される数年前にそれが起きているかもしれない。
https://www.cancerit.jp/63320.html