01/16/17--12:00: あの日から22年
(略)
先週、その友達から寒中見舞いの葉書が届いた。
そこには、昨年12月に夫が亡くなったと記されてあり・・・一瞬その意味を受け止めかねた。

彼女とは、大阪のイタリア語教室で知り合った。とても洗練された趣味の女性。
6つ年下の私をなぜか気に入ってくれて、おうちに泊りがけで遊びに行ったり、
私が独り暮らしをしていた六甲のマンションに泊まりに来てもらったこともある。
私の部屋にあるアンティークのライティングビューローは、
彼女の見立てで購入したものだ。イタリアへも一緒に旅行したし、
彼女の結婚式にも出席した。。

葉書の文面を目にしながら様々な思い出が脳裏をよぎる。

しばらく考えた末に、連絡を取ろう、やっぱり声が聴きたい・・・
そう思って、彼女の自宅に電話をかけた。 
少し沈んだ、それでも落ち着いた彼女の声が懐かしく響く。
ご主人は3年前の夏にリンパ腫が見つかり、一度は寛解したものの、
その後再発を繰り返し、今年のお正月は迎えられなかったのだと話してくれた。
治療は断続的に行われたが、入院しているとき以外は、
普通の生活を送ることができていたこと、直前までそれなりに元気だったことも。
うん、今の私ならわかる。 がんってそういう病気なんだよね。。

”覚えてる?震災のとき、電話をくれたでしょう? あのときすごく嬉しかったから、
今日電話しようと思ったの”と話すと、”そんなことがあったね・・・もうすぐまた17日が来るね”と彼女も応えてくれた。 
40分ほど話をし、もう少し暖かくなったら会おうねと約束して電話を終えた。