体が健康で頑丈で働き者だった
いつもセカセカ歩いて私は取り残されて、
振り向いた母親に
「早く来なさい!」
って怒られた

闘病3年目から一気に症状が進んでお婆さんになった
背中を丸めてカートに寄りかかるように歩いて
駅までの距離をゆっくりゆっくり
私が母を追い越して足を止めて待つようになった

町中で背中を丸めて、カートを押す小柄なお婆さんを見ると悲しくなる
声をかけて「駅まで一緒に行きましょうか」って言おうか迷う
この気持ちはずっと続くんだろうか