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最初から全車二刀流を見据えておけば
NEW!2018-06-15 06:52:05
テーマ:ブログ

キハ183系には運用上、足かせとなる問題がある。それは130km/h対応車である。130km/h車とそうでない車両ではブレーキシリンダの構造が異なり、混結すると台車に悪影響を与えるため不可能だという。

北斗時代のキハ183系。大半が130km/hのみの対応車となっている。

キハ183系の速度表記。130/120表記は、二刀流対応車。

その問題を解決すべく、先頭車5両だけにはブレーキシリンダに特殊なスイッチを設けて廃車となった旧型車とも混結できる『二刀流』対応車があり、4550番台としてデビューした経緯がある。しかし残りの高速化対応車は二刀流をこなすことはできない。
改造コスト低減が主たる理由かと思われるが、せめてグリーン車だけ二刀流にしておけば、オホーツク・大雪運用においても一方通行(130km/h対応し→120km/h対応車は可能でもその逆は不可)といった柔軟な運用ができたのでは?と思うところだ。
JR北海道においては『この車両だから、この打席にしか立たせるのは不可能』的な車両運用が多い気がする。
前述した北斗向けキハ183系(1993〜1994年度改造施工)、苫小牧運転所のキハ150系100番台は室蘭線苫小牧〜長万部間専用(キハ150系100番台の室蘭線岩見沢〜苫小牧、石勝線運用はない)、
日高線仕様(キハ40系350番台、1998〜99年改造)だから日高線以外の運用には就けない…といった具合にだ。
キハ40系350番台の場合は日高線鵡川〜様似間の不通以降、他の苫小牧運転所在籍のキハ40と完全共通運用されているが、二刀流であれば他の車両にも負荷がかからないし、柔軟な運用をこなすのも可能だ。
ことのほかキハ183系の1993年度の高速化改造当時から全車両を二刀流にしておけば、後々発生する諸問題は起きなかったかもしれない、そう思う今日この頃である。