建設業界に今、冬の時代が訪れようとしています。

東日本大震災以来、復興・復旧工事や景気回復に伴う民間投資の拡大、東京五輪の関連工事などで好調な状況が続いていた建設業界でしたが、コロナ禍でその流れが一気に変わりました。民間設備投資の減少は顕著で、不景気の波は確実に建設業界にも押し寄せつつあります。

業界に君臨する鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設のスーパーゼネコン4社の2021年3月期売上高合計は10年ぶりに減収となり、翌年の当期利益予想も4社そろって「減益」としています。

スーパーゼネコンの減益によって、業界のすそ野を支える何万もの中小零細建設業者は無理な価格での発注を強いられるなど、苦しい経営状態に追い込まれています。