今日道を歩いていたら知り合いの映画会社社員にバッタリ会った。
浮かない顔をしているので何か悩みでもあるのかと質問した。
すると彼はこんな悩みを打ち明けた。
「実はライバルの映画会社が名探偵コナンを大ヒットさせているので、うちの会社でも
チビッコに受けそうな名探偵漫画を映画化しようという話になったんだ。
それでいろんな漫画を読んでいるんだけど映画化でヒットしそうな作品が見つからないんだ」
それを聞いて俺は言った。
「まんが映画の原作は漫画じゃなきゃ駄目なのかい?
パズルブックや推理ブックの名探偵作品じゃ駄目なのかい?」
すると彼は「あっ!」と叫んで
「それは盲点だった!映画化で大ヒットしそうな推理ブックはあるかい?」
と聞いてきた。
俺はニヤリと笑って答えた。
「あるじゃないか。夢現舎から発売されている『名探偵コタロウ』という推理ブックが!」
彼は顔をパッと輝かせると
「ありがとう!明日の企画会議で提案してみるよ!」
と叫んで走り去った。
俺はその背中を見ながら
「新しい人気映画が生まれる予感がする」
と呟いた。