「私の家系も朝鮮半島から移住してきたようだ。
私の体にも朝鮮半島の血が流れている」

小島一志の「力なき正義は無能なり」

8月14日。
私と塚本佳子は極真会館館長・松井章圭氏と会った。
超多忙な毎日を送る松井氏の顔を見るのは久し振りだった。すでにメル友関係だし、たまに電話でも話すが、そのたび「今度食事しましょう」と言いながら延期、延期になっていた。

あっという間に10時になった。
「場所を移しましょうか」
という松井氏の提案で、私たちは麻布十番の韓国家庭料理屋に入った。
次から次と韓国料理が運ばれてくる。ケジャン、プルコギ、ナムル、パジョン(チヂミ)、チャンジャ、サムゲタン、ユッケ、チェプチ…。
更にレバ刺、タコ炒め、キムチ盛合わせ、ドングリ炒め。
お酒を嗜まない私たちはウーロン茶で乾杯した。何杯もウーロン茶のお代わりをした。
韓国に友人がおり、韓国事情に詳しい塚本は半分以上の料理を知っていた。そして立教大学で韓国語を専攻する大志、韓国語を学んで3年になる塚本は、松井氏と韓国語で盛り上がる。

最近知ったのだが、私の家系も母方の何世代か前は朝鮮半島から移住してきたようだ。
私が何世になるのか分からない。4世か5世なのか…。少なくとも私の体にも朝鮮半島の血が流れているのかもしれない。

だが、当然私には韓国語はチンプンカンプンだ。意外に韓国語が苦手な松井氏。まだ4か月しか学んでない大志。
やはり塚本が傍目で聞いていてもいちばん上手い。「大山倍達正伝」の制作をきっかけに韓国語を学び始めた塚本だが、今後「力道山と大山倍達」
「東声会・町井久之正伝」を書いていくためにも塚本の努力は無駄にはならないだろう。
食べきれない料理は育ち盛りの大志が殆ど平らげた。