植草三回戦敗退。何年にも渡って一位であり続けるのは難しいしここ数年で
上位は次々と入れ替わる。世界的に見ても組手はそうだ。むしろこういう方が
正解だと思う。スター選手みたいに周りが仕立てあげようとすることが間違い。
ポイントの取り方はある程度の法則性はあるものの、選手それぞれで微妙に
あるいはまったく違ってないと。上段と中段に絞って一人一人が工夫を凝らして
戦略を考える。技そのものは基本どおりでそれをどう決めるかは仲間、先生と
相談しながら考えていく。そこが面白いところ。いつでも必ず勝てる法則は
なく、それは逆に幅広い人たちに上位に行くチャンスがあるとも言える。
試合時間の中で戦い方を固定せずその場での戦略変更や即興性が求められる。
ある年のチャンピオンの組手は研究され、翌年にはもう同じやり方では勝てない。
これが伝統空手組手競技の正しい在り方だ。