Q:詠春拳を学ぶにあたり、基礎的なことはなんですか?

A1:楽しくない事を延々とやり遂げる忍耐力が最も必要な能力です。この能力が欠如している方は詠春拳を習得するのに数多くの困難があるでしょう。
詠春拳の場合、これまでの経験から出てくる身体の動きはほぼ全て否定され、新たに詠春拳で習った身体操作が自然に出てくるまで反復練習し、身体操作を再構築しなければなりません。
しかし詠春拳の練習生を見ているとこれまでの身体操作を利用して何とかやり遂げようと言う方ばかりでした。それでは詠春拳は習得出来ません。
詠春拳習得の為に一番必要な能力は何と言っても忍耐力です。そのプロセスは決して楽しくはありません。
因みに詠春拳で楽しいという教室はその大事な楽しくないプロセスを経ずに楽しい練習ばかりやると言う事になります。これでは詠春拳の中核的内容を秘匿して教えている事になります。
これでは永遠に詠春拳を習得する事は不可能です。詠春拳中核的内容を習得したい方は率先して楽しくない事を指導する詠春拳の教室をを選ぶ必要があるでしょうね。

A2:最初は恐ろしいほどつまらない型稽古オンリーですから、それに耐えうる強い精神性でしょうね。
映画「イップマン」の主人公の動きとは、かなり程遠いものです。
また、あくまでも伝統武術ですから、強い弱いといった視点で見てしまうと、現代の格闘技術の実戦性からはかなり程遠いものとなります。
実際、世界大会におけるフリーの戦いの部門においては、ジグチュンチョイという左右のクルクル回す動きのパンチの連打か、
あとは、組み合ってしまうと総合格闘技を習っている方が強いという印象です。
映画に出てくるいわゆる中国拳法独自の動きや、チーサオという独特の技術は全くなく、感情が高ぶった素人同士の喧嘩という感じでした。