小島先生自身、高校時代他の事には目をくれずひたすら柔道に打ち込んでいた時期があった。
しかしある時から袋小路を歩いているような行き詰まりを感じたという。
そんな時、小島先生は愛聴するクラウディオ・アラウの
「若い人たちに繰り返し忠告しておかねばならないことがあります。文化的な地平を広げる努力をしなさい。美術館へ行きなさい。劇場へ行きなさい。あらゆる時代時代の偉大な本である古典を読みなさい。
芸術、建築、文学の世界を渉猟しなさい。そういうもの全てが結局はあなたの演奏に反映するのです。」
という言葉に出会い、雷に撃たれたような衝撃を受けたという。
大学に入ってからの小島先生が空手に打ち込むのみならず数多くの学部のゼミに出席し、武術バカではなく多彩な学問にも精通したのはこういう経緯があったからだろうな、