>>703
空手道が廃刊になった影響もあって以前ほど知名度はないかもしれないが、それでも他の師範と比較して知名度があるのは動かしがたい事実である。
当時の柳川氏の立ち位置にいる人物が現在の和道にいるだろうか?
ちなみに俺はフルコン・少林寺拳法・中国武術の人間と付き合いがあるが彼等が和道系の師範で知っているのは柳川氏だけである。

>少なくとも今の20代以前の武道修行者達の大部分は氏の名前を知らないのでは?

この年代だと柳川氏どころか流祖の名前も知らない者の方が多いだろう。
そしてそれ以上に柳川氏と同世代の師範連中は知られていないだろう。

彼の身体操作がいわゆる和道流の主流と異なるのは認めるが、ここで古流剣術の世界に目を移してみよう。
剣術といえば黒田鉄山氏が抜きん出た存在として知られるが、その動きは他の古流剣術家に比べると異質である。
しかし、それを以って彼を批判する者は極少数(他流派の熱烈な愛好者)である。
むしろ「形骸化していない証拠」として称賛されている。
俺は柳川氏に対して同様の感想を抱くが、和道という組織を拠り所にする者が「癖がある」といって規格外の動きを受け入れがたいという心情も理解できる。
もっとも、彼等(組織)の評価基準は昇段審査や形試合に則った様式美であるあら、その視点から見れば癖以外の何物でもないが、この癖こそが柳川氏の真骨頂といえる。

なによりも彼の空手を評価するにあたって最も認識すべきことは、和道をベースとしながらも和道会の統一規格(形式)とは異なる「空手の理」を独自に追究した空手であることだ。
よって和道会の基準をもって一方的に彼の空手を評価することはナンセンスと言わざるを得ない。