ある回転軸を持つ棒に、ある力がはたらいているとき、その力が2倍になれば、回転軸を回転させるための影響力も当然、2倍になります。単純なことです。


しかしこれ以外に、慎重に考えなければいけないことがあります。

ある一定の力があったとして、

回転軸を回転させるための影響力は、2倍離れた位置では、2倍になります。*
回転軸と力との距離が半分であれば、影響力は半分になります。

つまり、力のモーメントというものは、距離に比例するものであり、そのため、回転軸を意識することが重要で、「物体を回転させる力」というより「回転軸を回転させる力」ととらえるべきものといえます。*
さらに、

作用する力が棒に対して垂直でない場合、影響力は弱くなります。

力の方向が棒の伸びる方向と同じときは、回転軸を回転させる力は 0 になってしまいます。*
つまり、力のモーメントというものは、作用する力の向きに大きく左右されます。垂直のとき最大で、平行のときは 0 です。