多少用語につて知識のある私が解説しよう。
混乱の原因は2つある。

1つは歴史的に追い突きと順突きがほぼ区別なく使われてきたという事実。
順突きは手と足が同側で同じ動きをすることに着目した命名。対義語が逆突き。
追い突きは詳細は分からないが、上で誰かが書いた通り追いかけるとかそのあたりが語源だろう。
ほとんどの場合「順突き=追い突き」が成り立つのでそう理解している人も多かろうが、語源が違うことは大事だ。

2つ目は月井先生が高速上段突きを発表した時にこれを追い突きと説明したことだ。
インパクトの瞬間に着目すれば手と足が逆なので逆突きなのだが、身体操作的に追い突きに近いということだ。
これが「順突き=追い突き」と思っていた人に混乱を生じさせた。高速上段突きは逆突き?順突き?みたいな。
帝京では同種の突きを「逆上」とか呼んでいた。すなわち逆突きという認識だのだろう。

ちなみに古い本では刻み突きのことも順突きと表記しているものもある。

ま、結論としては呼称ごときでケンカするなよということだ。