ここからは、私が独断で選んだ3人の優勝候補について書いていく。

1.星子啓太(筑波大2年)
史上初の高校4冠+インターハイ個人優勝という華々し過ぎる実績を引っ提げて筑波大学の門を叩いた星子は、早くも大学3冠(関東団体・個人、全国団体)を達成、武道館を沸かせた。
彼を象徴するのは、相手のタイプに合わせた的確な攻撃もさることながら、その鉄壁のディフェンスではないだろうか。
常に足を動かし、危ないと感じたら猛烈なステップと共に間合いを詰める。
先の関東個人での星子は、竹刀を立てる攻めを多用していたが、あれだけ手元を浮かせた状態で相手から小手を取られないのは、そのフットワークの賜物だろう。
そして、大学に入ってさらに磨きがかかった鋭い技の数々。
特に準決勝、九学の先輩・本間(中央大3年)の動きに反応して放った下がりながらの小手など、警察特練にも打てる選手はそういないだろう。
はっきり言って、今の星子が誰かに負ける姿が想像できない。
このブログでも過去に紹介したが、大学剣道の歴史上、4冠を達成したのはたった4人しかいない。
中央大学の中山、国士舘大学の畠中と土谷、筑波大学の林田である。
そのような偉大な記録に、星子は2年生の時点で早くも王手をかけている。
インターネットや動画投稿サイトの発達により、スター選手の剣道は徹底的に研究され、ともすれば自分の剣道ができなくなることもあるが、星子には最後まで自分の剣道を貫いて結果を残して欲しい。