全国初、極真道場生が伝統空手の段位 福井の高1「両立を」
12/18(月) 12:22配信 福井新聞ONLINE

相手に直接打撃を与えるルール(フルコンタクト)の極真空手選手の高橋奏多さん(福井県立高志高1年)が
このほど、2020年東京五輪で実施される寸止めルール(ノーコンタクト)の伝統派空手の初段に合格した。
極真空手の道場生が段位を得るのは全国初で、
高橋さんは「どちらの空手も両立させていきたい」と一層鍛錬に励んでいる。

高橋さんは極真会館高橋道場(福井市)で小学2年から腕を磨く。
蹴り技が得意でフルコンタクトルールの県内外大会で多数の優勝経験がある。
東京五輪を控え、国際空手道連盟極真会館と全日本空手道連盟(全空連)が友好団体となった。
これを受け高橋道場は2016年2月に全国で唯一、県空手道連盟(県空連)に加盟し昇段試験を受ける資格を得た。

昇段試験は9月に福井県立武道館であり、形と組手で技の正確性やスピード、力強さなどを審査した。
11月に認定証が届き、高橋さんは「伝統派空手は全く別物で難しい。合格できるとは思っていなかった。
(初段に合格して得た)黒帯の重みを感じる」と表情を引き締める。

初段になったことで全国総体や国体、五輪につながる県大会などに参加できるようになり、全国大会出場に意欲をみせる。
次は極真空手での初段合格に挑む。
進学校に通い、まさに文武両道。
同道場で伝統派空手を指導する県空連の上坂修治副理事長は「とても素直で練習熱心。基礎ができているとはいえ、
練習を始めて2年で初段合格は素晴らしい」と褒める。

同道場の高橋康夫上席師範は「どちらの空手でも活躍してもらいたい。これを機にあとに続く選手が増えてくれたら」と
期待を込めた。