キャバ&アルバイトユニオンOWLs

新橋の暴行死事件の裁判に行ってきた

昨年の7月のことです。
キャバクラ店で働くシングルマザーの女性が、経営者の男性から顔面を踏みつけるなどの暴行を受け亡くなりました。
この「傷害致死」事件の裁判が19日に東京地裁であり、組合の仲間と傍聴してきました。
そこで明らかにされ、被告人も認めた当日の事実関係の概要は以下の通りでした。

事件当日、経営者は他店で飲食した後、知人を連れて同店に飲みに来ていたそうです。そこであまりに大騒ぎする経営者を見かね、被害者は経営者を注意しました。そのことがこの事件の始まりでした。
経営者は、被害者をロッカールームに連れていき暴行しました。店内にも大きな音と悲鳴が聞こえ、従業員の一人が様子を見に行っています。その従業員が止めると経営者はいったんは暴行をやめます。従業員の証言によると、その場で何かについて、経営者は「言えよ」と被害者に促していました。すると被害者は「言うよ」と返し、その口調に激高した経営者がまた暴行を始めたのだそうです。被害者は「言います」と言い直し、経営者は暴行をやめます。
従業員はその間に、被害者の顔の血をぬぐおうとおしぼりを持ってきたのだそうです。経営者はそのおしぼりを受け取ると、「ごめんね」と言いながら被害者の顔を拭いたそうです。

しかし暴行はそれで終わりませんでした。経営者は被害者の髪をつかんで引きずり、外階段へと連れ出し、そこで暴行を再開します。外階段にいた他の女性従業員を店内に追い払い、被害者の顔を何度も踏みつけるなど執拗な暴行を繰り返しました。
途中、従業員が「やりすぎです」と声をかけるとまた暴行は止みます。そして被害者を抱きかかえるて「こいつ頑張るってよ」などと言い、その後、また暴行します。さらに経営者の知人が様子を見に来ると、経営者は「身内のことなんで」と知人を現場から遠ざけ、暴行を続けます。1時間にわたって続けられた暴行の最中、経営者と一緒に来店した経営者の知人は店を離れますが、その際に、経営者は知人を見送りに出ています。

店内の従業員からの知らせで事件を知った外部の人間が警察に通報したことで、ようやく警察官が現場に到着しますが、警察官が臨場した際には、店内のソファに経営者が座り、その足元に意識のない被害者があおむけで倒れていたとのことでした。
被害者は救急搬送されますが、全身に傷を負い、脳挫傷や脳ヘルニアが致命傷となり搬送先の病院で亡くなりました。

裁判で述べられたのは以上のような事実でした。

https://ameblo.jp/owlsunion/entry-12420479824.html