ところで大東流や合気道の募集広告には、
簡単に護身の有効性を唱えているものが多く、それにより女性が入門することが多いのも事実である。
しかし、健康な成年男子であった私ですら、大東流は護身の役には全く立たなかったのである。
ずぶの素人の自由な突き蹴りにお手上げ状態だったのである。
不思議なもので長年大東流を続けていると、
決まり事とはいえ毎日のように相手をぽんぽんと投げ飛ばしているうちに、
また合気揚げなどの合気技では、確かに下の者に対しては圧倒的な技量の差を見せつけることができることもあって、
何だか自分が本当に強くなったように錯覚してくるのである。