セリにはビリヤードの技術が全て詰まってます。
セリの上手な人が突いているところを見ると、いとも簡単に突いていますが、
あの小さな三角形を維持していくためには、押しや引き、捻りや殺し玉など、
小さな三角形の中でビリヤードのあらゆる技術を駆使して突いているのです。

三角形の維持していくためには、基本形からどう突けば再び同じ形になるのか、
そしてタッチを避けるためには、どうすればいいのか、毎回微妙に異なる
形から次々を考えて突いていきます。

セリの練習をするとわかりますが、最初は次の形を整えるだけで精一杯。
どうしてもタッチが多くなり、マッセの回数が多くなると思います。
そのままマッセで形を整えるのも良いのですが、出来ればタッチしたところで
一度練習をストップし、タッチした元の形から再度タッチしにくい付き方を
練習してマスターすべきでしょう。

セリの形になれば完璧に突き切るような上級者を見ると、キューを立てずに
最後まで流れるようなセリが見られますが、これこそ本当のセリです。
一本の線上を流れるように三角形の玉が動いていく、まさにレールナース(セリ)。