鹿児島県伊佐市で無施錠の車から発泡酒を盗んだとして、窃盗罪に問われた同市の無職男性(51)の判決で、鹿児島地裁加治木支部は25日までに無罪を言い渡した。
小畑和彦裁判官は、県警の捜査員が車上荒らしをする男性を現行犯逮捕するため無人、無施錠の車をわざと駐車して張り込んでいたと認定。
「被告に車上狙いを実行させる目的と推認され、国家が犯罪を誘発した」と指摘した。

男性の自宅付近では昨年3〜7月、いずれも無施錠の軽トラックから現金が盗まれる車上狙いが9件発生。
捜査員は男性の犯行を疑い行動を確認するとともに、それまでの被害車両と同車種を用意し、助手席に発泡酒とパン(食パン2袋、ロールパン1袋)を置いて張り込んでいた。

https://www.nikkei.com/article/DGXLZO14510450V20C17A3000000/