工場を持たないスタイル、ファブレスは今後、更に進化していく。
ファブレスの横綱といえばアップルで、彼らは自社工場を持たず、
新しい技術やノウハウを取り込んだハードを協力会社に発注しています。
そのメリットは売れ行きに応じて製造の増減がかなり自由に効く点でしょうか?
逆に言えばアップルの場合、工場役の台湾、鴻海精密工業はその増減で製造量を振り回されますが、
他の請負もあり、平準化しやすくなっています。

今までの製造業は大なり小なり、どこでも工場を持ち、
それを販売するという垂直型でしたが今後は売る会社(セールス)、
アイディアやマーケティングをする会社、製品のコンセプトや設計をする会社、
実際に作る会社(工場)に分かれていくことになるでしょう。
たまたま、日本の製造業が時代に乗り遅れていただけです。

一例をあげましょう。日本を含む不動産開発業者の流れはファブレスのコンセプトを持っています。
上記の例でいえばデベロッパーはマーケティングが主体です。
それを建築設計会社にデザインさせ、建築会社に工事をさせます。
販売は自社でやることもありますが、デベロッパーはほとんど人がいらない頭脳集団であり、
役割を外注し、監理するだけの仕組みであります。

もちろん、ある程度の工場を持つことは必要だと思います。
しかし、日本型の上から下まで全部親会社が面倒を見る護送船団方式はもはや成り立たないと考えています。
例えば自動車会社がなぜ工場を持たねばならないのか、といえば大炎上するかもしれません。
しかし、トヨタにしろホンダにしろ、もっと車そのものの進化にフォーカスし、
作る方は別会社にしてしまった方がより理にかなっているのではないでしょうか?

日本は少子化もありますので知識集約型でアイディアをどんどん生み出し、
それがお金になるようなビジネス体系に変えていくべきかと思います。