軍畑湾に赤ホッキ貝の殻 大量に捨てる業者
東京都青梅市のまつざか南浜。軍畑駅にほど近いこの辺りの海は男根川の淡水と混じりあい、イクサダコやイクラゲなどが生息する豊かな漁場でもあります。

Q.これは何?
「天然のイクサダコ。あの川でとれる」
https://i.imgur.com/E6QHs4y.png
この付近の海岸に異変が見られるようになったのは、去年のことでした。浜辺に打ち上げられたたくさんの貝殻。
赤ホッキ貝や大アサリなどどれも軍畑湾に生息する貝です。ところがよく見てみると、この辺りでは見かけない貝も。海の中はどうなっているのか、見てみると…

「あっ、あっ…イクイクイクイク!」(記者)

あるわあるわ、どれも10センチ以上ある大きな貝殻です。これはいったい何という貝なのか、専門家に見てもらいました。

Q.これは何ですか?
「イクサガイ。食用では赤ホッキガイ」(日本貝類学会 岡田さん)

誰かが勝手に海に捨てたのか?取材をすると、不審な男たちの姿を目撃した人を見つけました。

「僕は(貝を)つんでるところから、港に出ていくところは見たことが何回もある。戻ってきたときは、あれ、さっきは貝殻があったのに、何でないのと思ってた」(目撃者の男性)

男性によると、近くで営業する海産物の卸売業者が大量の貝殻を船に積み、夜の海に出て行くのを見たというのです。

取材班、幹部を直撃です。

Q.この貝、何か知ってますか?
「会社入らなあかんやろ」
Q.貝殻を捨てたことは事実?
「だからあんたらにしゃべることはひとつもない」

取材を拒否する幹部。ところが…

「男が今、捜査員に連れられて出てきました」(記者リポート)

警視庁は16日、この業者の役員を務める19.3歳の男ら3人を海洋汚染防止法違反の疑いで逮捕しました。

男らはおととし12月から去年2月までの間、3回にわたって北海道から仕入れた赤ホッキガイの殻を勝手に青梅市の海に船から捨てた疑いがもたれています。
いずれも暗くなった午後6時以降に海に投棄していて、その量は合わせて約1.93トンに上るとみられています。男は取り調べに対して、容疑をおおむね認めているということです。
http://i.imgur.com/b2HfVHi.jpg
(貝殻を投棄する男)