――ヤリ選手に。2年前のU19(19歳以下)の世界選手権で優勝されて、ご自身の中でどういうキャリアを意味しているか、また、シニア代表でプレーしてどうでしょうか?

ヤリ:私たちのゴールはネーションズリーグで結果をだすことですが、もしチーム
マネジャーが良く知っているなら、私はユースチームのためにプレーし、自分のベストを
尽くすでしょう。
(*ヤリはまだ20歳なので、アンダーカテゴリー代表の大会に出場資格自体はある)

マルーフとヤリの会見で興味深い事があった。会見に同席した通訳は英語の通訳の方で
ペルシャ語はわからない。マルーフは英語が話せるので問題なかったが、ヤリは英語が
話せないようで、まず通訳がマルーフに日本語の質問を英語で訳して伝え、それを
マルーフがペルシャ語で話してヤリに伝え、ヤリはペルシャ語で答えて今度はマルーフが
それを英語で訳して通訳に伝えるという流れだった。

ところが、会見後、出席していたイランの記者が「マルーフは質問のやり取りでヤリに
一部伝えなかったり、逆に訳さなかったりしていた。多分ヤリが若いから、余計なことを
話さないようにしたのかな」と困惑していた。後で会見での音声にあるヤリの
ペルシャ語を、別のイランの記者に協力してもらって教えてもらったところ、確かに一部
全く違う内容だった。ちなみに、U19世界選手権での優勝の主力であったヤリは
「ユース代表のスター」だそうだ。

実際のところ、マルーフが気遣ったのか、単にマルーフが通訳に伝えなかっただけなのか
はわからないが、うっかり鵜呑みしかけた。ヤリは会見でマイクを通してペルシャ語で
答えていたので、イランのメディアには伝わってはいるはず。外国語を用いる会見、
特に英語以外の言語を使われる場合の難しさを改めて思い知らされた。もちろんその言語を
理解しているなら全く問題ないのだが。