−−ネット上2メートルにロープを張って、その高さより下に上げさせるのは

 中田「コントロールしなきゃ。その幅に。そこはスキル、技術の問題。上に障害物をつける(ロープを張っている)ことで、あの高さの中に持っていくには、もっと状況判断を早くしないといけない。
無限の高さがあると、来たボールに対して動いて終わりになる。パスが速く行くことで、今度は(上げた方も)スパイクに入る準備をもっと早くしなくちゃいけない。
そういうのを、Vリーグを見ていて思った。動き、初速のスピードがすごく遅い、と」

 −−レセプションを上げた後、アタックに入る動きが遅いということ

 中田「上げて、間があるから、そのタイミングで開いている。でも、本当は世界はそんなことをしていなくて、(サーブレシーブを)取りながら次の動作に絶対に動いている。
その体の使い方や意識を変えたかった。速い攻撃をしろ、なんていっていない。ただ、相手のブロックがそろう前には、打点を下げずに打ちたい。それはセッターの技術」

 −−グラチャンのメンバーにバックアタックを打ち切れる選手を入れると、新鍋、内瀬戸のどちらかを外すことになり、サーブレシーブの精度が下がるジレンマがある

 中田「内瀬戸、新鍋の2人を外すときも、1人だけ外すこともある。代わりに(サーブレシーブができてバックアタックを打てる)石井や黒後を入れるときには、どこを固めるとか、いろんなパターンがある。
それは相手のサーブや戦術によって変える。何パターンか用意しておいて使い分けないと。
日ごろの練習から繰り返しやっておくことで、想定外のことが起きても対応していける」

 大林「東京五輪へ向けてメンバーを固めていくのも、6人というより、そういうパターンで固めていくというやり方?」

 中田「だと思う。ただ軸になる選手は置いておかないと。それを生かしつつ、どう新しい戦力を加えていくのか。だから、これからのサバイバルがすごく楽しみ」