「ビッグマウスの本田ならともかく、普段は温厚な香川が感情を露わにしたことで、チーム全体に動揺が広がってしまいました」

 お約束通り、翌月の遠征で香川は代表落ちの憂き目に。だがこのとき盟友から絶妙な“パス”が回ってきた。

「既に代表落ちしていた本田が、田嶋会長の個人アドレス宛てに連名で“監督解任”を請うメールを送ろうと持ちかけてきたのです。
他にも乾、FW岡崎慎司、DF吉田麻也が“連判状”に名を連ねました」(同)

 主に欧州リーグで活動し、代表でも主力を担ってきた5人が、監督任命権を持つ会長に直訴したのである。

 会見で田嶋会長は、

「選手たちの話だけで(解任を)決めたわけではない」

 と述べた。協会も、

「ハリルホジッチ監督の解任を求めるような内容のメールを選手らから受け取った事実は一切ありません」

 と否定するのだが、彼らが解任の原動力だったことは隠しようのない事実だ。

 W杯本番まであと2カ月余。誰もが危機を喧伝するが、連判で斬奸状を出すほどの反骨心と団結力があるチームだ。あながち状況は悪くないかもしれない。

「週刊新潮」2018年4月19日号 掲載

4/11(水) 16:57配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180411-00540640-shincho-socc